【ネタバレ】3年A組の最終回まで全話観た感想。ネットの悪口は犯罪そのもの

3年A組映画・ドラマ

自惚れですが、私には面白かったら流行ったりするであろうドラマはCMや予告などである程度分かります。

『半沢直樹』しかり、『逃げるは恥だが役に立つ』しかり。

そして2019年3月10日に最終回を迎えた『3年A組』もそうでした。

視聴率的には上に挙げた二つには及びませんが、ヒット作品と呼べるドラマであったことは確かでした。

この記事はその『3年A組』の最終回までを観た感想記事となります(ネタバレを多く含みます)。

3年A組を最後まで観たネタバレ感想!社会派ドラマだったな

正直最初は日本のヒットドラマによくあるような大衆的チープな設定のドラマだなと思いました(日本のドラマはチープで分かりやすい方がヒットする傾向にあるので別によかったのですが)。

しかし最終回まで観てみるとこれがなかなか面白い。

最初、卒業式前の教室で3年A組の担任教師・柊一颯は校内各所に仕掛けた爆弾をもって生徒たちを人質とし立てこもるところから物語は始まります。

実は柊は末期癌を持っており、残り少ない余命の中で自分が最後にできることを模索し、事件を強行したのです。

『俺の授業』と題した課題を生徒たちはクリアしていくこことなり、間違えれば死という命がかかった課題のため必死になって考えるわけです。

命題は『誰が影山澪奈を殺したのか』ということ。

水泳選手のスターである影山はドーピングをしたというフェイク動画が拡散され、影山は心を病み自殺したのですが、それは単なる自殺ではなく誰かが殺したということを柊は強調していましたね。

生徒の何人かは影山の死に間接的に関与していたわけですが、それをあぶり出すために柊はサイコパスを演じ真実を生徒自身の口から吐かせます。

……しかし演技だとしてもそれを知らない生徒に取っちゃ恐怖そのものだよなぁ……最終回では大団円だったけど、現実だったらPTSDとかになってもおかしくないな、うん。

『俺の授業』を続ける中で、フェイク動画を作った犯人は犯罪集団ベルムズに依頼した武智大和だということが遂に明かされます。

平成最後のカリスマ熱血教師を自称し、完全なるネタキャラだと思っていましたが……まさかサイコパスだったとは……。

そういや事件の渦中にいながら笑顔でテレビ出演するなんて、よくよく考えればサイコパスじゃないと無理っすね……。

武智はフェイク動画作成依頼をしただけでしが、柊が作った『武智が影山を殺した』フェイク動画をネットにアップすることにより世間から叩かれ始めることになります。

それは武智が作ったフェイク動画により同じ憂き目にあった柊の元恋人・相楽文香のための復讐のようなものでもあったんですよね。

それからというものの、武智は影山や文香が陥った疑心暗鬼に自らも陥ることになります。

少したってから柊は『動画に映っている犯人らしき人物は柊一颯だった』という動画をネットに上げるやいなや逆に柊自身が叩かれ始めます。

世間が混乱する中、柊は最後の『俺の授業』と称し、生中継で国民の敵としてその身を晒し、そして影山を殺した真犯人の正体が柊の口から語り始めます。

それは劇中で何度も使用されていたSNS『MINDVOICE(マインドボイス)』のことでした。

正確に言うと、『MINDVOICE』に匿名で心無い言葉を書き込んだ利用者たちです。

予想はしていましたが、やっぱりそう来ましたか。

ネット民の誹謗中傷罵詈雑言の矛先は柊の策により二転三転していました。

生徒殺しの殺人犯・柊を叩く

真犯人をあぶり出そうとするヒーローだと柊を称え、他を叩く

フェイク動画により武智に疑いがかかると一斉に武智を叩き始める

柊によるフェイク動画だったと気づいた時点で柊叩きを開始

最後の演説で柊が犯人だという動画も作りものだったと分かり目の前に映っている柊を意味もなく叩き始める

ネットの情報に踊らされ、何も知らない人を誹謗中傷する愚かさがよく分かりますね。

最後の『俺の授業』を終えると宣言した柊は、自分のせいで影山が死んだのだと責任を感じていた教え子の一人・茅野さくらへの本当の最後『俺の授業』のため屋上から飛び降ります。

その手を掴んだ茅野は、あの日に自殺しようと飛び降りた影山の手を掴むように柊の手も掴み、そこで絶対に離さないということが柊が茅野に課した最後の『俺の授業』だったんですよね。

柊は飛び降りで死ぬつもりはなく、生徒にそれを指摘されると「死ぬのは、怖いな」と呟いたことが印象的でした。

癌により自分に死が迫っているということ、生徒の心を救うため飛び降りたときの死の恐怖、そして死んでしまった教え子である影山の思い。

それらにかかっていると思うとなんとも考えさせられるものです。

それが終わると柊は自首するように逮捕され、事件は幕を閉じます。

それから柊は闘病の末、一年間生き、そして死にました。

柊自身は死んでしまいましたが、最後の最後で生徒たちの心に残ることができたのでした……。

言葉による殺人。あなたは誰かを殺しているかもしれない

私は常日頃から、ネット上に人の悪口などは書かないようにとだいぶ昔から決めています。

問題提起などはしますが、基本的に誰かを捌いたりするようなことはしたくありません。

全てのことはお互い様だし、自分のしたことは必ず自分に返ってくると知っているからです。

他のブログではコメント欄を表示していたりしますが、なんでもないような記事に悪口みたいなコメントを書かれることがたまにあります。

私自身は傷つきますが、そこでストップし、そのコメントには返信せず無視するようにしています。

傷つけられたのだから反論して悪口を返すこともできるのですが、それはしません。

それをすると相手と同じ低い土俵に立つことになるし、なにより傷つけ合っても意味がないからです。

さて、そんな言葉による迫害について、人気俳優・菅田将暉に画面越しで直接語りかけられたことでギクリとした人もいるのではないでしょうか?

言葉とは意思疎通のために使ういわば道具ですが、それは人を癒やすことも、人を傷つけることもできます。

言葉とは刃物なんです。

食材を捌いて料理を作り人を癒やすこともできれば、人体を切りつけ怪我を負わせることだってできます。

そのことに自覚がないことこそが一番の凶器なのではないかと思います。

自分が自覚なく書いた誹謗中傷罵詈雑言が誰かの心を傷つけ、誰かを死に追いやっているのかもしれません。

『MINDVOICE』とは民度ボイスでもある

『MINDVOICE』を直訳すると『心(精神)の声』となります。

匿名で好き勝手書けるから心の声をそのまま映し出すウェブサービスとなっているのでしょうね。

現実にあるSNSのTwitterや匿名掲示板2ちゃんねる(現5ちゃんねる)なんかと被りますよね。

『MINDVOICE』は英語では心の声ですが、MINDの部分をローマ字読みするとミンド、つまり民度になりますよね。

そこに書かれたことがその言語を使う国の民度を直接的に表しているとも取れます。

そこまで考えていたかはわかりませんが、もしそうだとしたら皮肉が効いていますよね(苦笑)

誹謗中傷罵詈雑言で溢れた日本のネットが日本人の民度でないことを心から願います。

混迷する平成最後に必要なドラマだった

平成という時代は大衆ネットが発達した時代でありました。

頭が良く自制の取れたエリートや機械オタクなどがネット黎明期の主な使用者だったインターネット。しかしスマホなどの携帯端末が爆発的に普及したために、今やどんな人でも使うことができるようになりました。

そのため、自制のできない子供や鬱憤を晴らしたいだけの大人などの発言が匿名で多く書き込まれるようになります。

私は普段からのネット使用で、そんな現状を嘆いたわけでしたが、この『3年A組』というドラマはテレビという影響力の強い媒体で代弁してくれたように思います。

まとめ

平成もあと僅か約二ヶ月。

そんな時代の節目に時代の問題点を象徴するするようなドラマに出会えて良かったです。

ヒットドラマに出演した俳優は売れていくことがよくあることですが、あの生徒役の中から国民的俳優が生まれるのかもしれません。

そこのところも楽しみにしておきましょうか。

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